高木豊がセ・リーグ後半戦を予想。大失速した巨人の弱点と首位ヤクルトの対抗馬として阪神、DeNAを挙げた (5ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

中日、浮上のカギは?

――就任1年目の立浪和義監督の采配や起用法など、ここまでどう見ていますか?

高木 オーソドックスだと思います。ただ、それをやろうにも選手がいない。レギュラーと言えるのは、ビシエドと大島洋平、木下拓哉の3人くらいです。岡林勇希は出続けていますが、まだ1年間戦いきれた経験がないですから。
だから、まずはレギュラーを作らなきゃいけないんですけどね。外そうと思っていた阿部が高橋のケガによって使わざるを得なくなって、使ってみたらよく打つのでクリーンナップを打たせたりと、まだチーム全体を把握できてないんだと思います。

――本来は主力として期待される選手のひとり、京田選手はどうですか?

高木 京田に何を求めているのか、ということを明確にしてあげたほうがいいと思います。具体的に「どのくらいの数字を求めているのか」を伝えたほうが、それに向かってやりやすくなるんじゃないかと。

――若手の土田龍空選手がショートに起用されていますが、どう見ていますか?

高木 けっこうセンスがいいですし、守備はいいものを持っていますね。現時点では京田のほうがいいと思いますが、将来的に面白い選手です。
 
 ヤクルトの場合は、コロナで主力が大量に離脱した時に、若手の武岡龍世などが出てくるなど若手も多いんですけど、中日はそういう選手が出てこない。長年のドラフト失敗のツケが回ってきた、という見方もできますね。

――チーム防御率はリーグ4位の3.57。投手陣の印象はどうですか?

高木 バンテリンドームではいいんですが、他の球場だと1点近く悪化する。それでも投手陣は悪くはないと思うんですけど、ある程度打てないと投手たちも疲れてしまいますよ。

――ヤクルトが独走状態ですが、対抗馬を挙げるとすれば?

高木 阪神とDeNAですね。先ほども話したように、阪神は後半戦最初の10試合がキモ。投打のメンバーが揃いつつあるDeNAも、どれぐらい巻き返していけるかに注目です。

(パ・リーグ編:「最も優勝の可能性を感じる」チームは?>>)

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