2022.07.30

高木豊が大混戦パ・リーグの6球団を分析。前半戦を見て「最も優勝の可能性を感じる」チームは?

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

高木豊の前半戦総括と後半戦展望
パ・リーグ編

 前半戦を終えた時点(以下、数字は7月24日時点)で、パ・リーグは首位のソフトバンクから5位のオリックスまでが2.5ゲーム差と、史上稀に見る大混戦。後半戦も目が離せない状況が続きそうだが、高木豊氏に各球団のここまでの戦いと、優勝争いをリードしそうなチームについて語ってもらった。

パ・リーグでホームラン数トップの西武・山川(左)と盗塁数トップのロッテ・髙部パ・リーグでホームラン数トップの西武・山川(左)と盗塁数トップのロッテ・髙部 この記事に関連する写真を見る ***

――まずは首位のソフトバンクですが、前半戦の印象は?

高木豊(以下:高木) 相変わらずケガ人が多いですね。その中でやりくりしながら首位を守っていますが、今年は特に、負ける試合に関してはあまり"追いかけない"。千賀滉大らでキッチリ勝つ試合もあれば、楽天に17点取られた試合もあったように派手に負ける試合もある。3連続日本一になった時のような強さは感じないですけど、いつの間にか首位にいるという感じです。

 パ・リーグは「投高・打低」の傾向がより強い中でソフトバンクはチーム打率がリーグトップ(.255)ではありますが......そこまで得点にはつながっていない印象もあります。

――先発投手陣の印象はどうですか?

高木 いい時のソフトバンクと比べると盤石ではないですね。安定しているのは千賀ぐらいで、春先から好調だった東浜巨もここ最近は勝てていませんし、石川柊太もまだ3勝。昨年に育成選手から支配下登録されて、今年は6勝と頑張っている大関友久も打ち込まれるようになりました。

 ただ、中継ぎ陣には相変わらず力があるので、先発投手がそこそこ試合を作ってくれたらそこからは崩れないという試合展開が多いです。勝ちを"拾っている"という感じでしょうか。

―― 一方で、ルーキーの野村勇選手や4年目の野村大樹選手、大砲候補のリチャード選手など若手の起用も目立ちます。

高木 特に野村勇はいいですよね。前半戦でホームランを8本打ったパンチ力と、盗塁も6個記録したスピードを兼ね備えた選手だと思います。ケガで離脱してしまいましたが、1番を任されていた三森大貴もよくやっていました。

 経験がある選手では今宮健太の状態がいいですが、柳田悠岐は"悪いなりに頑張っている"という感じですね。やはり柳田が打たないことには得点力は上がらない。出塁率.341も柳田にしては低いですし、いかに復調できるかが後半戦の大きなポイントになるでしょう。ランナーを返す打者としては他に、(アルフレド・)デスパイネと(ジュリスベル・)グラシアルも、もう少し仕事をしないといけませんね。