元ヤクルトのスカウトが今も忘れない逸材5人。高校1年時に「ひと目見て度肝を抜かれた」投手がいた (4ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual

 ところが、近鉄がドラフト5位で指名しました。当時の近鉄は、岩隈投手自身が焦らず、練習に打ち込める環境があったのでしょう。1年目の秋の教育リーグで149キロをマークし、2年目の2001年に一軍で4勝を挙げ、日本シリーズにも登板しました。そして2003年には15勝をマーク。その後、創設された楽天に移り、メジャーでも活躍。日米通算170勝の大投手になりました。

 高校からプロに入ったほうがいいのか、大学や社会人を経由したほうがいいのかという判断は本当に難しい。もちろん、入る球団によっても大きく変わってきます。岩隈投手については、日本を代表するピッチャーになってくれたという喜びもありますが、やっぱり獲りたかったという悔しい気持ちのほうが大きいですね。

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