2022.06.07

パ・リーグの「1番打者」を高木豊が診断。「ダントツで盗塁王を獲れる」選手とは?

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

高木豊が語る「1番打者」
パ・リーグ編

(セ・リーグ編:「両リーグでナンバーワン」と絶賛する選手は?>>)

 高木豊氏に聞く、12球団の1番打者。前編のセ・リーグ編に続き、パ・リーグの選手たちについて聞いた。

チームの開幕ダッシュに貢献したソフトバンクの三森(左)と楽天の西川チームの開幕ダッシュに貢献したソフトバンクの三森(左)と楽天の西川 この記事に関連する写真を見る ***

――まずは楽天からお聞きします。今季から加入した西川遥輝選手がほとんどの試合で1番を務めていますが、ここまでの働きぶりはどうですか?

高木豊(以下:高木) 開幕からしばらくは、文句のつけようがありませんでした。打率、出塁率がよかったですし、打点も稼いでいた。頻繁に出塁しては隙を見て走り、勝負強さもあって、開幕ダッシュに大きく貢献しましたね。ただ、5月に入ってから打率が急激に落ちて、チームも失速してしまいました。

――逆に言うと、西川選手の働きがチームを押し上げていた大きな要因だったことがわかります。1番としてのいい部分とは?

高木 ボール球を振らないこと。スイングスピードがめちゃくちゃ速いので、ボールを引きつけられて、選球眼もよくなるんです。引きつけられるといっても、本当に1、2cmぐらいの差なんですけど、それが大きいんです。

 また、盗塁の技術に関してはものすごい能力を持っています。盗塁を"やめられる勇気"があるから、失敗が少ない。慎重さも兼ね備えているので、80回走ったとしたら60回は成功すると思いますよ。本来の力を出せば、ダントツで盗塁王を獲れるはずです。昨年は、盗塁王になったとはいえ盗塁数は24でした。彼にとっては少なすぎる。もっと走れますよ。

――次にソフトバンクですが、今季は三森大貴選手が1番に定着しています。5月は月間打率が.204と調子を落としていますが、開幕当初からいい働きをしてきたように感じます。

高木 昨年も1番を打つケースはありましたけど、今年はすでに6本塁打を打っていることでもわかるように、長打力が出てきました。一軍の野球、1番の打順にも慣れてきた感があります。あと、左打者なのに左投手を打つのがうまいですね。左右関係なく打てるというのは、レギュラーになる選手の条件のひとつです。

 強いて言えば、出塁率を.380くらいまで上げてほしい。あとは、もう少し走れたらいいなと思います。藤本博史監督がサインを出さないのかもしれませんが、能力はあると思います。