甲子園優勝投手から打者に転向した17人のその後<後編>。早実のアイドルを破った愛甲や金村、現役で開花しそうなのは... (3ページ目)
打者としてフル出場したが...
甲子園優勝投手が打者に転向した選手を、ここまで14人紹介してきた。そして現在、甲子園優勝投手でプロでは打者として勝負している現役選手は、前編の冒頭で紹介した中日の石川昂弥を含めて4選手いる。
石川昂と同じ愛知県出身で、2009年夏の甲子園を中京大中京のエースで四番として全国制覇した堂林翔太は、広島から内野手として2巡目指名を受けて入団。最初の2年間は二軍で鍛えられたが、3年目の2012年に野村謙二郎監督の抜擢を受け、開幕戦で一軍初スタメンを果たした。
このシーズンは144試合にフル出場して、打率.242、14本塁打、45打点を記録。ただその一方、両リーグワーストの29失策、150三振、得点圏打率.192と課題も浮き彫りとなった。
翌年以降の飛躍に期待されたが、その後も苦しいシーズンが続く。2020年は14本塁打をマークしたものの、2021年は本塁打ゼロ。プロ13年目の2022シーズンは逆襲が待たれる。
2015年センバツで福井県勢の初優勝となった敦賀気比のエースで四番だった平沼翔太も、堂林と同じく打撃面での課題を抱えている。2015年ドラフト4位指名で内野手として日本ハムに入団。ルーキーイヤーから3年間での一軍出場は11試合だったが、4年目の2019年は73試合に出場して初本塁打を放つなど来季への希望を見せた。
しかし、飛躍が期待された2020年も打率.228とチャンスを生かせず。そして2021年シーズン途中に交換トレードで西武へ。2022年は開幕から二軍で出場を重ねているが成績を残せず苦戦している。
そして、17番目の石川昂弥のひとり前、16番目の選手も同じ中日の選手。2016年センバツ優勝、2017年春夏連覇の大阪桐蔭の主力メンバーで、2017年センバツの優勝投手となった根尾昂だ。
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