解説者5人が占う2021日本シリーズ。展開やキーマン、何勝何敗で日本一はどっち? (3ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Koike Yoshihiro

建山義紀氏

 両チームとも3番、4番がしっかりしているので、彼らの前にどれだけランナーが置けるか。オリックスなら福田周平選手と宗佑磨選手、ヤクルトなら塩見泰隆選手と青木宣親選手の出塁がカギになると思います。

 なかでも、宗選手と塩見選手は爆発力がある一方で脆さもあり、彼らのできというのは日本シリーズを占ううえでも要注目です。福田選手と青木選手というのは、どんな投手がきたとしてもしっかり対応して、ある程度の出塁は期待できると思いますので、宗選手と塩見選手がどんな働きを見せてくれるのか楽しみですね。

 今回の日本シリーズは両チームの実力が拮抗していて、全試合ロースコアになると思っています。どれだけ少ないチャンスをモノにできるか。言い換えれば、投手陣がどれだけ踏ん張れるか。ともにリリーフ陣はしっかりしているので、先発陣の層の厚さでややオリックスが有利なのかなと。ですので、今年の日本シリーズは4勝3敗でオリックスが勝利すると見ています。

鈴木尚広氏

 ともに昨年最下位から優勝したように、着実に力をつけている伸び盛りのチームです。ベテラン、中堅、若手のバランスもすごくよく似ていて、それぞれ粘りがある。昨年のように4試合で終わることはないと思います。

 オリックスとしたら、第1戦の山本由伸投手で確実に勝利できるかがポイントになります。言うまでもなく、山本投手は球界ナンバーワン投手です。しかもセ・リーグには彼のようなタイプのピッチャーはいませんので、ヤクルト打線は相当苦労するでしょう。

 ヤクルトは初戦を落としたとしても、ほかの試合でしっかり挽回できるかどうか。先発陣がしっかり試合をつくって、リードした状態でリリーフ陣につなぐことができれば、勝利の確率は上がるはずです。CSで好投した奥川恭伸投手、高橋奎二投手がオリックス相手にどこまで通用するのかも注目です。

 ひとつ気になるのは、ヤクルトの本拠地が神宮球場ではなく東京ドームになること。いくらふだんから使用している球場とはいえ、ホームになるとまた違ってきます。ちょっとしたことかもしれませんが、意外と影響が出るかもしれません。

 投手層の厚さ、本拠地問題......それらを加味して、今回は4勝2敗でオリックスが勝つと思います。

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