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松坂大輔の元女房役・細川亨が驚愕したこと「勝負師としてメンタルがずば抜けていた」 (2ページ目)

  • 広尾晃●文 text by Hiroo Koh
  • photo by Kyodo News

 松坂はオリンピック、WBCでも日本代表のエースとして活躍し、2007年に海を渡ってからもメジャーリーガー相手に堂々の勝負を見せた。

「まったく物怖じしていなかったですね。ケガに泣かされた時期もありましたが、ボールそのものは通用していたと思いますし、常に真っ向勝負で挑んでいました。そういう日本人投手って少ないと思いますし、さすが大輔というところを見せていただきました。そんな投手と8シーズンもバッテリーを組めて勉強になりましたし、本当に幸せでしたね」

 松坂の存在はもちろん、細川にとっては西武というチームに入団したことも幸運だったと語る。

「大輔しかり、豊田(清)さん、西口(文也)さん......自分は本当にいい投手に恵まれました。言葉で教えてくれる方もいたし、プレーで見せてくれる方もいて、自分は投手の人に育ててもらったと思っています。そういう流れをつくってくれた西武という球団には、感謝しかありません」

 現役時代、捕手として大事にしていたことは何なのだろうか。

「とにかく準備、そして目配り、気配りですね。練習ではブロッキング、キャッチング、ノックを大事にしていました。足を動かして捕球して、内野手と同じように送球する。投手は打者が打てない球を投げますが、捕手は捕りやすい球を投げないといけない。そういう一つひとつのことを大事にしてきました」

 実働19年、1428試合に出場した細川は、昨年11月に現役引退を表明。去就が注目されたが、新設された独立リーグ球団の監督就任は野球界を驚かせた。

「自分でもびっくりしました(笑)。火の国サラマンダーズの母体となった熊本ゴールデンラークスの元GMで、鮮ど市場プラスジャパンの田中敏弘社長から連絡をいただいて......。楽天時代のチームメイトだった島井寛仁くんが鮮ど市場プラスジャパンに入社していて、そのつながりでつながったのですが、本当に野球が好きな人だなって。最後は東京ドームまで来てくださって、入団が決まりました」

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