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広島・今村猛で思い出す「投げすぎた」リリーフ投手たち。活躍期間は短くともその輝きは色あせない

  • Text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

 10月14日、広島が来季の契約を結ばない選手が発表し、長くブルペンを支え続けた今村猛がチームを去ることになった。

 清峰高校時代、2009年の春のセンバツで長崎県勢初の全国優勝。同年のドラフト1位で広島に入団し、2年目の途中で先発からリリーフに転向すると勝ちパターンの一角を担うようになる。一度は調子を落とすも、2016年には67試合、翌年はシーズン途中までクローザーも務め68試合に登板するなど、2016年からのリーグ3連覇に大きく貢献した。

広島の2016年からの3連覇に大きく貢献した今村猛広島の2016年からの3連覇に大きく貢献した今村猛この記事に関連する写真を見る しかし2019年からは糸を引くようなストレートが鳴りを潜め、出場機会が減少していき、今シーズンは1軍登板なし。21勝30敗、36セーブ、115ホールドという輝かしい成績を残しながら、プロ12年目の30歳で戦力外通告を受けた。今後に関しては「未定」で他球団が獲得に動くかもしれないが、カープファンは大きな衝撃を受けただろう。

 今村が急激に力を落とした原因のひとつとして、登板過多が挙げられることが多い。特に2016年からの3年間は、優勝を争うプレッシャーの中で回跨ぎもしながら178試合でフル回転。その後に大きなケガをしたという情報はないが、体に無理がきていた可能性は否定できない。新しい環境を見つけ、状態を上げてまた快投する姿が見たいところだ。

 今村のほかにも、プロ野球では上位チームの「勝利の方程式」として大活躍したあと、急激に調子を落としたりケガで離脱したりするケースは少なくない。2000年代に阪神で"鉄腕"と呼ばれた、久保田智之もそのひとりだ。

 2002年のドラフト5位で常磐大学から阪神に入団した久保田は、今村と同じく2年目の途中で先発からリリーフに転向した。最速157kmのストレートを武器に活躍し、2005年にはジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田による必勝のリリーフ「JFK」が完成。3人が揃って登板した48試合の勝率は8割5分を超えるなど、チームをリーグ優勝に導いた。

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