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39歳のヤクルト青木宣親はなぜ灼熱の戸田で「7日間の猛練習」を敢行したのか (3ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

 松元ユウイチ打撃コーチに「青木選手や石川選手は朝が早いですね」と言うと、こんなことを教えてくれた。

「若い選手たちも、朝は寮にある室内練習場でやっていますよ。練習後も、室内でバントなどの小技やフリー打撃、ショートゲームなど、みっちりやっています」

 最終日は、チーム練習の開始時間が1時間繰り上がって8時となった。さすがに今日はないだろうと思っていたのだが、青木は7時には球場に現れ、いつものようにポール間走を始めた。

 そんな青木に、充実した日々を過ごせたのではないかと聞くと、「安易に充実しているとは言えないですね」と言って、こう続けた。

「やりたかったことができたので、そのあたりのストレスはありませんが、あくまで試合で結果を残せるかどうかなので......」

 8月13日、ついにプロ野球が再開した。現在、ヤクルトはセ・リーグ3位、首位の阪神とは2ゲーム差と優勝を狙える位置につけている。青木は残り60試合の戦いについてこう語る。

「開幕した頃と比べると、チームのプレーの質はすごく上がっています。そこを自信にしながら成長していければと思っています。それと同時に、プレッシャーのかかることが増えています。その時に気持ちがブレないように、迷わないように、そして自分を疑わないことがすべてにおいて大切だと思います。

 個人的な部分では納得できる成績を残せていないので、そこのストレスはあります。チームが勝つことはもちろん大事なのですが、自分がやられることはやっぱりつらいことですから。後半戦、しっかりチームに貢献することが重要だと思っています」

 戸田での7日間の猛練習をどんな形で表現してくれるのか。青木のバッティングへの期待は膨らむばかりである。

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