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巨人・戸郷翔征は桑田コーチの指導をどう思っているか。「先発完投135球」と「ライン出し」 (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ichikawa Mitsuharu(Hikaru Studio)

 現段階での仕上がりを聞くと「8~9割」とした上で、戸郷はこんな手応えを語った。

「真っすぐ、フォーク、スライダーと全体的によくなってきていると思います」

 先発投手にはさまざまな評価指標がある。勝ち星、勝率、防御率、投球回数。最近ではクオリティースタート(QS/先発投手が6回以上を投げ自責点3以内に抑えた際に記録される)という指標も知られるようになった。戸郷はどの指標を重視しているのか。

「やっぱり勝ち星です」

 戸郷は即答した。目標の勝利数は「15勝」と力強く宣言した。

 大エースの菅野智之が残留した今季、戸郷が15勝できれば巨人のリーグ3連覇は現実味を帯びてくる。

 昨季はソフトバンクとの日本シリーズで戸郷は敢闘賞を受賞したが、「僕もチームも勝ち切れなかった」と4連敗の屈辱は忘れていない。

「またビールかけがしたい。そのためにやっていますし、それができるということは優勝、そして日本一になっているということなので。その目標に向けて、いい試合がいっぱいできればなと」

 今年もダイナミックに腕を回す準備はできている。涼し気に見える表情のその内側に、戸郷は熱いものを宿している。

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