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「清原和博クラスの選手になれた」八重樫幸雄が惜しむ長嶋一茂の才能 (4ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual

――現在、一茂さんはテレビの世界で大活躍されています。この活躍を八重樫さんはどのようにご覧になっていますか?

八重樫 テレビを見ていて、「よく勉強しているな」と思いますよ。彼が芸能界に入ってしばらくした頃、神宮球場に来たことがあったんです。僕はコーチだったんだけど、神宮の室内練習場に向かう時に、一茂が僕のことを見つけて、わざわざ向こうから駆けつけて「ごぶさたしています」とあいさつに来たことがあったんだよね。その時は、しみじみしたよ。

――どうしてですか?

八重樫 「あぁ、一茂もきちんとあいさつできるようになったんだな」って(笑)。きっと、テレビの世界で揉まれて人間性も変わったんだろうね。それまでの一茂だったら、僕の姿を見つけても、黙ってスルーしていたはずです。テレビ番組でも、以前はおちゃらけたことばかり言っていたけど、最近ではきちんとしたコメントを残すようになっているし、新しい世界でしっかりと頑張っているのは嬉しいですね。

――それにしても、潜在能力の高さを考えるともったいなかったですね。

八重樫 本当ですよ。僕としても、アイツにやる気があれば、もっといろいろ協力したかったけど、本人にその気がないんだから仕方がない。その点、「偉大な父親を持つ息子」という意味では、カツノリの場合はちょっと違ったけどね。

――そうなんですか。では、次回はカツノリさんについて伺います。

八重樫 うん、そうしようか。次回もよろしくね。

(第54回につづく)

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