2021.01.17

中日ドラ3はただのビッグマウスじゃない。
超絶守備で京田、根尾に宣戦布告

  • 沢井史●文 text by Sawai Fumi
  • photo by Kyodo News

 昨年8月に行なわれた西日本地区のプロ志望高校生合同練習会で、土田龍空(りゅうく/近江→中日3位)はショートのポジションにつきノックを受けた。隣には高校球界を代表する遊撃手の中山礼都(らいと/中京大中京→巨人3位)。

 同じポジションでノックを受けるふたりの動きに、NPB関係者の目は釘付けになっていた。土田に中山の印象を尋ねると、謙遜することなくストレートに胸の内を明かしたのだ。

「自分は絶対に負けていないと思います」

 そう語る土田の表情は、負けん気に溢れていた。

セールスポイントは守備だと語る中日ドラフト3位の土田龍空 土田は1年夏からショートのレギュラーとして甲子園に出場し、以降も中心選手として活躍。最上級生になるとキャプテンとしてチームを牽引してきた。

 昨年6月末の練習試合では、木製バットでホームランを放ち話題になった。夏の独自大会でも木製バットで打席に立ち、5試合で18打数4安打と力を発揮できなかったが、「木製バットで苦戦するのはいずれ通る道。今のうちに苦しんでおいて、これから悪い部分を修正していきたい」と前向きにとらえていた。

 高校通算30本塁打のバッティングも魅力だが、土田のセールスポイントは卓越した守備力だ。華麗な身のこなし、守備範囲の広さ......ベスト8に進出した2018年夏の甲子園でのプレーする姿は、もはや1年生には見えなかった。

 普段は誰かを手本にすることはあまりしないというが、プロ野球で唯一参考にしているのは源田壮亮(西武)。動画サイトなどでプレーをチェックしているという。

「難しい打球ではなく、平凡なゴロをいかにさばけるかを見ています。難しいゴロをアウトにできたほうが守備力の評価は上がるかもしれませんが、普通の打球をいかにしてアウトにするかが大事だと思っています。正面のゴロでの源田さんの足の運びや体の動かし方など、そうした一つひとつの動作をチェックしています」

 幼い頃から野球経験のある父とのボール遊びが日常だった。やがて、もっと遠くにボールを飛ばしたい、もっと強いボールを投げたいと思うようになり、少年野球チームに入団。小学生の時はおもに三塁手、捕手、外野手を務めた。