2020.12.16

山本昌が早川隆久のフォーム論に驚き
「40歳で気づいたことを22歳でしている」

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Sano Miki

山本昌×早川隆久 対談(前編)

 2020年ドラフト会議で4球団の重複1位指名を受け、楽天への入団が決まった早川隆久投手(早稲田大)。アマチュアナンバーワン左腕に、50歳まで現役投手として投げ続けた"レジェンド"山本昌氏(元中日)が直撃。新旧サウスポー対談は冒頭からディープな世界へと突き進んでいった。

早川隆久投手(写真左)を高校の時から高く評価していた山本昌氏---- まず、早川投手の山本昌さんへの印象を教えてください。

早川 長くまで現役を続けられた印象が強いです。自分もプロで長くやれるピッチャーになりたいので、今日はその極意を教わりたいと思っています。

山本昌 いいですね、その姿勢が。さすが小宮山(悟)監督の教え子です!

---- 山本さんはもともと早川投手を高く評価していましたね。

山本昌 有望なドラフト候補を分析させてもらう『web Sportiva』の企画で、早川くんが(木更津総合)高校3年生の時からかなり評価させてもらっていました。まずお聞きしたいのは、高校時代よりも球のスピードがすごく速くなりましたよね?

早川 そうですね。ウエイトトレーニングで体を大きくするというより、持っている筋肉を最大限に生かすにはどうすればいいのか、考え方を少し変えました。動作解析をしながらフォームをつくっていった結果が、155キロという数字につながったのかなと思います。

山本昌 高校時代は140キロ弱のボールが多かったですよね。

早川 はい、そうです。

山本昌 体重は増えたのかな?

早川 10キロ近く増えたんですけど、体のキレは変わらず投げられています。自分の体感ではあまり変わってないように感じています。

山本昌 高校時代に比べて、フォームのバランスがよくなっていて、とくにキャッチャーに向かっていくラインがすごくしっかりしたなと感じるんですよね。

早川 マウンドの傾斜を使いながら並進運動する際に、しっかりと地面を蹴ることと、蹴るタイミングで軸足から指先にかけて力が螺旋(らせん)状に回っていくイメージで動くことを意識しています。そうやってホーム方向に移動すると、地面から強い反発力をもらいながら投げられるようになりました。