巨人ブルペンコーチが語った「鍵谷陽平の重要性」と「増田大輝登板の裏話」 (4ページ目)

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Koike Yoshihiro

 今シーズン、難しい局面で投げ続けている"ユーティリティ"の鍵谷はプロ1年目に2試合先発しただけで、300試合以上、リリーフとして投げ続けている。その醍醐味について、鍵谷はこう言っていた。

「リリーフって全部の試合、勝ちも負けもチームと一緒に味わえるんです。毎日、投げても投げなくても、ブルペンで肩をつくって、試合に入る準備をしています。それが何よりも楽しい。ブルペンにいるみんなが助け合って、僕が打たれても高梨や大江が助けてくれる、僕も誰かのカバーをする。

 ブルペンではずっと(大竹)寛さんがみんなを和ませてくれて、ブルペンのオアシスになっていますね。僕は寛さんにちょっかいを出す、ツッコミ役(笑)。そうやってみんなで試合をつくって、勝ちを取りに行く。そこがブルペンの醍醐味なんだと思います」

 2016年、鍵谷はファイターズで日本一を経験した。鍵谷の経験は、ジャイアンツのブルペンをまとめる力にもなっている。村田コーチはこうも言っていた。

「鍵谷は冷静ですよね。常に周りを見て、自分の働く場所もわかっている。引くところは引いて、出るところは出て、ブルペンのみんなのそれぞれの個性を引き出すこともできます。非常にバランスのとれた、試合同様の役割を担ってくれていると思います」

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