佐々木朗希をロッテ伝説のOBが絶賛。
ただし心配な部分もある
現在、パ・リーグの首位争いを繰り広げているロッテだが、ファンにとって気になるのはゴールデンルーキー・佐々木朗希の動向だろう。一軍に帯同に調整を続けているとのことだが、詳細は伝えられていない。いまだベールを脱いでいない"令和の怪物"の本当の実力とは? かつてロッテの"勝利の方程式"の一端を担い、2005年の日本一に貢献した藤田宗一氏と小林雅英氏に佐々木朗希の可能性について聞いた。
現在、一軍に帯同しながら調整を続けているロッテ・佐々木朗希小林 佐々木に関しては、キャンプで投げている姿を見て本当に驚いた。ロッテだけでなく、球界の宝になると確信しました。
藤田 正直、ちょっと見たことのないレベルの素材だと思う。明らかに高卒1年目の投手が投げているボールではない。
小林 投げているボールはもちろんだけど、あれだけの体躯(190センチ・85キロ)、腕の長さで、しっかりと自分の体をコントロールできているのがすごいなと。大谷(翔平)もそうですけど、あれだけ大きな体を使いこなして、そのうえ柔らかさもある。
体が大きい選手、とくに投手はその分だけ体の動かし方が散漫だったりするのですが、佐々木は細部までしっかりコントロールして使えているというのが衝撃でした。それがパフォーマンスにもつながると思うのですが、じつはそれってすごく難しいことなんですよね。
藤田 下半身の使い方がスムーズだなというのが第一印象。とくに右足の蹴りのすばらしさに目がいく。右足の蹴りが強いから、あの体格でも体重移動ができていて、ボールにうまく力を伝えられている。
小林 だからただ速いだけでなく、ボールに力がある。
藤田 フォーム的にも制球力で苦労することがなさそうだし、どれだけの投手になるのだろうと......楽しみしかない。
小林 たしかに、コントロールで苦労するタイプには見えないですよね。まだまだ線も細く、体もできていないですが、今後プロでシーズンを戦うための体づくりをしていったら、間違いなくスピードも伸びていくはず。順調に育てば、日本人がいまだ到達していないところにいくかもしれない。
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