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西武ベストナインは超豪華。
八重樫幸雄は清原和博の扱いで迷った

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi


「オープン球話」連載第25回 

名選手が落選した巨人ベストナイン>>

【八重樫幸雄が選ぶ、西武黄金期のエースは誰だ?】

――前回からスタートして、いきなり大好評の「八重樫幸雄が選ぶ球団別歴代ベストナイン」。選考はとても難しいと思いますが、第2回は西武ライオンズ編をお願いします。西鉄時代、太平洋・クラウンライター時代も含めて、オールタイムベストナインを選んでください。まずはピッチャーからお願いします!

八重樫 東尾修さん、郭泰源、工藤公康など、西武黄金期にはいいピッチャーがたくさんいたけど、僕は渡辺久信を「ナンバーワン投手」として挙げたいですね。高校を出て2年目ぐらいからすぐに先発ローテーション入りして、それから何年もローテーションを守ったでしょ。体が頑丈で、無我夢中で投げている感じは個人的にとても好きでした。一方の工藤は、隔年ごとに活躍するイメージなんですよね。

黄金時代の西武を支えた清原和博 photo by Kyodo News黄金時代の西武を支えた清原和博 photo by Kyodo News――記録を見ると、渡辺久信さんはプロ2年目の1985(昭和60)年にはすでに15試合に先発して、それ以降は1986年、1988年、1990年と3度の最多勝に輝いています。

八重樫 若い頃は全力投球でバッターを抑えて、30代になる頃にはかわすピッチングを覚えて、とにかく西武の黄金時代をずっと支え続けたというイメージがあるんですよ。もちろん、郭泰源も工藤もいいピッチャーだし、東尾さんも名球会投手なんだけど、ペース配分を考えずに、いつも全力で投げてきた渡辺久信は魅力的。実際の全盛期は20代だけなんだけど、それでも、その10年間を全力で投げ抜いた。そんなところが選出の理由です。

――八重樫さんの熱い思いが伝わってきます(笑)。では、キャッチャーは?

八重樫 これは伊東勤しかいないでしょ(笑)。ほかに探してもいない、というのもあるし、だからといって単に消去法で伊東というわけでもなく、実力的にも伊東しかいない。これも何も迷いなく選べたよね(笑)。

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