解説者7名がセ・リーグの順位を予想。変則ルールがDeNAをあと押し!? (7ページ目)

  • 佐々木亨、スポルティーバ●文 text by Sasaki Toru、Sportiva
  • photo by Koike Yoshihiro

◎森福允彦氏

1位 広島
2位 巨人
3位 DeNA
4位 阪神
5位 中日
6位 ヤクルト

 セ・リーグは広島、巨人、DeNAの三つ巴の戦いになると思います。3チームとも投打の軸がしっかりしていて、連敗するイメージがありません。とくに今年は異例のシーズンになります。試合数が少なく、交流戦やオールスターもない。つまり、気持ちの切り替えができないままシーズンが進んでいく可能性があり、大型連敗の可能性も十分に考えられます。

 広島は昨年4連覇を阻まれ、今シーズンにかける思いは強いと思います。リリーフに不安はありますが、広島というチームは毎年ブレイクする投手が出てくる。打線は、破壊力は巨人やDeNAに比べて劣りますが、点の取り方がうまい。相手バッテリーへのプレッシャーのかけ方、試合状況に応じたバッティングなど、各選手が理解しながらプレーしている。シーズン終盤の大事な試合になれば、こうした野球が効果的になると思います。

 巨人はスタートダッシュが決まれば、そのまま突っ走る可能性はあると思います。ただ、坂本勇人と大城卓三が新型コロナウイルスの陽性反応が出た影響で出遅れるかもしれない。不在の間にどれだけ勝ち星を積んでいけるかがカギになると思います。

 DeNAは打線が強力で、投手陣もいい。このチームも優勝するだけの戦力は揃っていると思います。あとは接戦をいかにものにできるか。勢いという点ではこの3チームのなかで一番あると思いますが、逆に脆さもある。チームが落ちてきた時にどんな戦いができるか......でしょうね。

 4位以下は"決め手"という部分で少し劣る気がします。とはいえ、あくまで現時点の評価であって、うれしい誤算があれば浮上するでしょうし、何度も言いますが今年は"変則ペナント"ですので、これにマッチするチームがあるかもしれない。そうなると大混戦になると思いますが、現状は3強の戦いと予想します。

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