2019.11.07

コーチ陣が驚愕するヤクルト
村上宗隆の能力「まだまだ伸びる選手」

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Koike Yoshihiro

 今シーズン、プロ2年目の村上宗隆(ヤクルト)の急成長には、いろんな意味で驚かされた。19歳にして一軍の全試合に出場。36本塁打(リーグ3位)、96打点(リーグ3位)は「すばらしい」のひと言で、リーグワーストの184三振を喫したが、迷いのないスイングは見る者の心を揺さぶった。

 そんな若き大砲は、シーズンが終わると休む間もなくフェニックスリーグ(宮崎)に参加した。このフェニックスリーグで村上と1年ぶりに再会を果たしたコーチたちに、その成長ぶりについて語ってもらった。

今シーズン、高卒2年目ながら全試合に出場したヤクルトの村上宗隆 北川博敏二軍打撃コーチ()は「ムネ(村上)に初めて会ったのは、ここ宮崎県西都での春季キャンプでした。18歳にはとても見えず、『すごい』のひと言でした」と笑った。
※北川コーチはフェニックスリーグ中に契約満了でヤクルトを退団し、10月25日付で阪神の打撃コーチに就任)

「とくに逆方向への飛距離が魅力的で、『あー、こんな子がいたんだ』って。大きくいじるところはまったくありませんでした。自分で考えて取り組んでいることが伝わってきましたし、多少アドバイスをした程度です。まずは1年間、本人のスタイルで振らせていこうと。速いボールに対して、若干対応が遅れるところがありましたが、バットを振り込んでいけばアジャストしていくだろうと。実際、二軍ではありますが、結果を出しました。当然といえば当然だったと思います」

 昨年、村上はファームで98試合に出場。打率.288、17本塁打、70打点という、高卒1年目にして圧巻の成績を残した。9月には一軍に昇格し、初打席初本塁打という衝撃デビューを飾り、ファンに強烈な印象を与えた。北川コーチは言う。

「実戦に入れば、プロの変化球に苦労するかなと感じていたのですが、選球眼が普通の18歳の選手とは違っていました。ホームランの数よりも、四球の多さが、高卒1年目の選手とは思えなかった。そこに、また驚かされました。持って生まれた才能というか、自分の打撃スタイルがあるんだなと感心しました」