160キロより安定重視。横浜DeNAのE.エスコバー「毎日楽しい」 (2ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

──日本ハム時代と、横浜DeNAに移籍した当初は先発投手として登板したこともありましたが、ご自身では先発とリリーフのどちらに適性があると考えていますか?

「アメリカでプレーしていた時も両方を経験していたので、どちらが得意かといったことは気にしたことがありません。現在のリリーフという役割にも満足していますし、大きなやりがいを感じています。できれば、毎日でも投げたいくらいですね。多く試合に関われることは、この上ない喜びです」

──チームの首脳陣やファンにとっては頼もしい言葉ですが、疲れを感じることもあるのではないでしょうか。

「僕も人間ですから、もちろん疲労が溜まっている時もありますよ(笑)。それでもやはり、毎日でもマウンドに上がりたいと思っているので、いつでもリリーフでいけるように準備を怠らないようにしています」

──これまでに対戦した打者の中で、とくに脅威を感じた選手はいますか?

「油断できないバッターは数え切れません。あえて名前を挙げるなら、巨人の坂本勇人選手と丸佳浩選手、広島の鈴木誠也選手でしょうか」

──来日当初は、ストレートと変化球で投球フォームが変わってしまうことが指摘されていましたが、今ではまったく見分けがつかなくなりましたね。

「これは野球に限らず、失敗を反省し、自分を見つめ直し続けることが大切だと思っています。自分と向き合うことで克服することができました」

──同じベネズエラ出身の、アレックス・ラミレス監督、ホセ・ロペス選手がチームにいることは、エスコバー投手にとっても大きいのではないでしょうか。

「そうですね。日本で長く活躍しているふたりからは、プレーだけでなく私生活についても有意義なアドバイスをもらっています。自分の成長において、かけがえのない存在です」

──そんな支えと自身の努力があって、もともと150キロ前後と速かったストレートが、今季は160キロに達しました。この先、球速はどこまで伸びると思いますか?

「これまで160キロという数字を目標にしたことはありません。それよりも、球速にバラつきがない安定したストレートを投げるほうが重要だと思っています。結果的にそれが投球全体の安定につながり、チームへの貢献度も高くなると信じています」

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