2019.07.12

160キロより安定重視。横浜DeNAの
E.エスコバー「毎日楽しい」

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

 今季のセ・リーグでは、外国人リリーフ投手が登板数の上位を占めているが、横浜DeNAのエドウィン・エスコバー(27歳)もそのひとりだ。疲労も考慮されて一軍登録を抹消された7月6日まで、リーグトップの42試合に登板して3勝2敗19ホールド、防御率3.29と活躍。交流戦序盤の6月9日に行なわれた西武戦では、プロ野球の左投手で最速となる160キロをマークした。

 ベネズエラで生まれ、父をはじめとした多くのメジャーリーグ経験者を親族に持つ”野球一家”で育ったエスコバー。自身もメジャーでのプレーを経て2017年に日本ハムに入団した当初は先発も務めていたが、同年7月にトレードで、横浜DeNAに移籍してからリリーフとしての地位を確立した。

 そんな、来日3年目にして成長を続ける”快速左腕”の素顔に迫った。

横浜DeNAのリリーフとして活躍するエスコバー

──エスコバー投手は何歳から野球を始めたのですか?

「3歳からですね。その数年後から、僕のいとこ(ケルビム・エスコバー/トロント・ブルージェイズなどでプレーした投手)がメジャーで活躍を始めたので、彼が目標というか、憧れの存在でした。野球を始めてからしばらくは、投手だけでなく外野手やファーストも守っていて、投手に専念することになったのは10代前半だったと思います」

──その後、2008年にテキサス・レンジャーズと契約し、2016年にはアリゾナ・ダイヤモンドバックスでメジャー最多の25試合に登板。翌年1月に日本ハムに入団することになりますが、日本のプロ野球にどのようなイメージを持っていましたか?

「子どもの頃から見ていた、イチローさんや松井秀喜さんの活躍が印象に残っています。母国の先輩であるアレックス・カブレラさんが西武などで活躍していて、その試合がベネズエラでも放送されていましたから、それを見ることもありましたよ。また、WBCでの戦いでは、バントや投手のけん制のうまさに驚き、『なんてきめ細かいベースボールをする国なんだ』と思いました」

──2017年シーズンの開幕3連戦で日本球界デビューを果たし、14試合に登板しますが、その年の7月にはトレードで横浜DeNAに移籍することになりました。日本のプロ野球では、外国人選手のシーズン中のトレード移籍は珍しいことですが、その決定をどのように受け止めましたか?

「まず言いたいのは、僕を受け入れてくれた日本ハム、横浜DeNAの両チームには感謝しかないということ。周りの人からは、そのトレードが『珍しいことなんだよ』とよく言われましたが、僕はそれまでに6回ほどトレードを経験しているので驚きはなかったですね。むしろ、活躍のチャンスを与えてくれた出来事としてポジティブにとらえていました」