2018.04.16

日本一から最下位への転身。鬼軍曹・
鳥越コーチはジョークから始めた

  • 高橋安幸●文 text by Takahashi Yasuyuki
  • photo by Sportiva

【連載】チームを変えるコーチの言葉〜千葉ロッテマリーンズ ヘッドコーチ・鳥越裕介(1)

(前回の記事はこちら>>)

 新たに井口資仁(ただひと)が監督に就任した今季のロッテは、コーチングスタッフも大幅に入れ替わった。二軍も含めて計8名が新任となり、そのうち一軍ヘッド兼内野守備走塁コーチの鳥越裕介は監督の参謀役として期待される。井口にとって、鳥越は現役時代に二遊間コンビを組んだ間柄でもあり、ソフトバンクでの11年間にわたる指導者経験と実績がチーム作りに不可欠と考えたのだ。

井口資仁監督に招かれ、今季からロッテのユニフォームを着ることになった鳥越裕介ヘッドコーチ

 鳥越はソフトバンク二軍監督から一軍内野守備走塁コーチになった2011年以降、4度のリーグ優勝と日本一に貢献してきた。その間、ロッテは3位が3度と健闘していたが、昨年は投打ともに不振を極め、球団ワーストの87敗を喫しての最下位。2年ぶりに日本一を達成したばかりの強豪チームから、同一リーグの低迷チームに移って、まず、どういう違いを感じたのか。鳥越に聞いた。

「違いというか、捨ててきたので、福岡のものは福岡で。基本的には、比べることはしてないです。新しいところに来て、一から始めるだけ、と思っていました。ユニフォームが違えば、場所も違う。何もかも違うのは当然、比べようもないですから」

 きっぱりと言う鳥越の入団が発表されたのは、昨年11月21日のこと。日本シリーズが閉幕して20日も経っていない時期だったが、新生マリーンズの鴨川秋季キャンプはすでに終わっていた。したがって、正式にチームに合流したのは、今年2月の石垣島での春季キャンプからだ。鳥越自身、一部で”鬼軍曹”と称されていることを自覚しているだけに、初対面での反応は気になっていた。

「自分では鬼の部分は出してないつもりだったんですけど……(笑)。探りの目で見られるのは当然だと思っていました。でも、去年、自分がいたチームが勝ったからか、こちらのチームが選手も含め、スタッフも含め、いい感じで迎え入れてくれたんです。それでキャンプでは選手もよくついてきてくれたところもあるし、ありがたかったですね。ただ、知らないことだらけなので、まずは知ること、見ることから始めて。選手だけでなく、スタッフ、大きく言えばチーム全体を知らないと」