打率3割より、エラーを減らす。西武・源田壮亮はノックで泥まみれ (2ページ目)

  • 加来慶祐●文 text by Kaku Keisuke
  • 西田泰輔●写真 photo by Nishida Taisuke

 昨年のパ・リーグで80試合以上出場した遊撃手の守備成績をまとめるとこうなる。

源田壮亮(西武)/143試合/失策21/守備率.971
今宮健太(ソフトバンク)/140試合/失策7/守備率.988
安達了一(オリックス)/105試合/失策7/守備率.986
中島卓也(日本ハム)/91試合/失策9/守備率.977
茂木栄五郎(楽天)/87試合/失策8/守備率.977

 このなかで源田は唯一の2ケタ失策で、パ・リーグのゴールデングラブ賞に輝いた今宮の3倍もの失策数を記録してしまった。源田は言う。

「周りの方からは守備を評価していただくことが多いのですが、さすがにこの失策数はダメージが残りますね」

 昨年の秋季キャンプで辻監督、馬場コーチから「2018年は失策数を1ケタにしよう」と言われたという。目標に向けて黙々と居残り練習をこなしてきた源田だったが、昨年11月に開催されたプロ野球アジアチャンピオンシップに侍ジャパンのメンバーとして選出。これにより「当初予定していた強化プランが3カ月後ろ倒しになってしまった」と馬場コーチは見ている。

 それでも源田への信頼は揺るがない。馬場コーチは言う。

「もともと呑み込みが早い選手。ショートの守備は12球団でもトップクラス。昨年、21個のエラーはありましたが、逆にほかのショートでは取ることのできない21個のアウトを源田は取っています」

 チーム失策数が101と断トツのリーグワーストだった2016年シーズンから、昨年は88個まで減少。源田の起用でセンターラインが固まり、チーム全体に落ち着きが生まれたことが大きかったと馬場コーチは言う。

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