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「何が足りなかったか」トライアウトに
現れた元ドラ1たちのプロ人生 (6ページ目)

  • 井上幸太●文 text by Inoue Kota
  • 西田泰輔●写真 photo by Nishida Taisuke

 2008年ドラフトでソフトバンクから1位指名を受けた巽。彼にとって「ドラフト1位」の看板はどういうものだったのだろうか。

「特別重いとか、それがプレッシャーになったとか、そういうのはあまりなかったですね。ただ、野球界を離れて社会に出たときに『ドラフト1位だったんです』と話すと興味を持ってもらえたり、そこを評価してくださる方もいて。僕にとって一生ついて回るものでもあるので、それを生かせるようにしていきたいな、とは思いますね」

 今後はNPB球団からのオファーを待ちながら、他の選択肢についても「ゆっくり考えます」と語った。

 最後に「あっ、今年6月にZOZOマリンで始球式をしたので、打者相手に投げるのはそれ以来ですね」と冗談を交えて上述の発言を訂正する表情からも1年ぶりの実戦を終えたことへの充実感を感じさせた。

※          ※          ※          ※

 様々な思いを胸に奮闘した3人の「ドライチ」たち。彼らに手を差し伸べる球団は現れるだろうか──。たぎる思いを胸に秘め、"元エリート"は吉報を心待ちにしている。

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