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スワローズ必勝の法則。中村悠平が
攻守で粘ればチームは勝てる! (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 試合は、雨が降りしきるなか始まり、先頭打者は俊足に加えてパンチ力もある桑原将志。そして中村が初球に選んだ球種はシンカーだった。中村が振り返る。

「シュートでいくか、シンカーでいくか、2日間ぐらい迷いました。コーチの方たちとも話し合って、開幕直後の初球は絶対に振ってくると思い、シンカーに決めました」

 試合は9-2でヤクルトが快勝。お立ち台には、石川と中村が並んだ。石川は6回を2失点でまとめ、中村は5打数3安打、3打点とチームの開幕戦勝利に大きく貢献したのだった。

「打線は1番からつながってくれるので、下位の僕らがしっかりすれば今日のような展開になると思います。そうなればピッチャーも楽になるし、守る側もリズムよく入れます。(自身の打撃について)昨年の不振が原動力になっています。オフからのトレーニングの成果が開幕戦に出たのは嬉しいですね。僕たちはワンピース(足を上げて、トップをつくって振り出す一連の流れのこと)という言葉を使うのですが、これに取り組んでからトップの位置が下がらずに打てるようになり、打ち損じも少なくなりました。でも、大事なのはこれを継続していくことだと思っています」(中村)

 翌日、開幕戦で勝利投手となった石川に、今シーズンの中村について聞いてみた。

「結果が出ると、それが正論になったりするんですけど、一昨年に優勝したときの中心は間違いなく中村でした。今年はキャンプから、そのときの自信を失わず、昨年の悔しさも糧にして、何と言えばいいんですかね......視野がより広くなっている感じがします」

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