ルーキー加入で激化。7人の西武
ショート定位置争いを制するのは誰だ (4ページ目)
今季新たに出現した源田という強敵については、「足が速くて守備もうまいので、自分もできることを勉強したい」とライバルから吸収する貪欲な姿勢を見せた。まだ大きな伸びしろを残しているだけに、やはりレギュラーにもっとも近い選手と言えるだろう。
一方、長時間に及んだ特打でみっちりバットを振り込んだ源田は、顔に疲れをにじませながら現れた。
「プロで基本から、1から10まで教えてもらって......新鮮です」
その「新鮮」という言葉がどこか空虚に聞こえ、それを本人も感じ取ったのか、源田は苦笑いを隠さなかった。源田は課題の打撃だけでなく、自身の武器だったはずの守備まで「基本」からやり直しているという。
「『余分な動きが多い』と言われています。僕はこれまで(ゴロに対して)右から、右から......と打球に入って捕球していました。捕ってから投げるまでを考えてそう動いていたのですが、プロでは『その時間があるなら、もっと早くボールに行ける』と。足の運び方さえしっかりすれば、早くボールに行っても強い送球はできるということを教わっています」
守備は内野守備走塁コーチの馬場敏史コーチのみならず、名手だった辻監督からも直々に指導されているという。それは高い期待の表れともとれるが、社会人から即戦力評価を受けて入団している源田にとっては、ショックの色のほうが濃かった。
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