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清宮以外も大砲候補がゴロゴロ。
2017年ドラフトは「野手が大豊作」 (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 大学生投手でもっとも高い注目度を誇るのが宮台康平(東京大)。あるスカウトは「『東大生にしては』という偏見を抜きにして、実力的に大学ナンバーワンの素材」と断言するほど。捕手に向かって加速するようなストレートに、スライダー、カーブなどの変化球も好球質。あとは疲労が溜まりやすい左肩の状態次第で、「東大生初のドラフト1位」も現実味を増してくるだろう。

 また、宮台と同じ左腕で評価を高めそうなのが高橋遥人(亜細亜大)だ。大学3年間で東都大学リーグ通算2勝と結果は出ていないが、球持ちのいいスカウト受けのするフォームで最速151キロをマークする。同僚の大型本格派右腕・嘉陽宗一郎とともに、今春のリーグ戦で潜在能力の高さを見せつければ、ドラフト戦線の主役級に立つ可能性すらある。

 他にも馬力のある本格派右腕である馬場皐輔(仙台大)、鍬原拓也(中央大)、草場亮太(九州産業大)も楽しみな存在。アンダースローながら140キロ級の快速球を投げ込む高橋礼(専修大)も、昨年の不調から巻き返しが期待される。

 高校生投手では、昨年の寺島成輝(履正社→ヤクルト1位)のように世代をリードする存在が今のところ見当たらない状況だ。今春のセンバツに出場するであろう金久保優斗(東海大市原望洋)、山口翔(熊本工)といった好素材が、ひと冬越えてどんな成長を見せるだろうか。

 甲子園不出場ながら評価が高いのは、石川翔(青藍泰斗)、宮原大樹(宇治山田商)といった本格派右腕たち。プロ側にとって投手補強は毎年の課題だけに、春以降に意外な伏兵が出現して、一気にドラフト上位候補に躍り出る可能性は十分ある。

 はたして予想通りの「清宮ドラフト」となるのか、それとも......。10月のドラフト当日が今から待ち遠しい。

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