91年V戦士が語る、カープ優勝を決定づけた黒田・新井と若手の関係 (4ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • photo by Kyodo News

 さらに山崎氏は、「優勝するときは、意外性を持った選手の台頭が欠かせない」と言い、84年の優勝時は長島清幸、91年のときは代打から4番までこなし印象的な活躍を見せた西田真二の名前を挙げた。そして今年は── 。

「鈴木誠也ですよね。交流戦の活躍から一気に勢いがつきましたから」

 そして山崎氏は「あともうひとつ......」と言って、続けた。

「熱狂的なファンの応援も、チームを後押ししてくれました。だからこそ、日本シリーズは地元で胴上げを見せてほしい。91年はね、リーグ優勝のあと、広島市民球場でファンの見ている前でビールかけをやったんですよ。本当に忘れられない思い出です」

 この熱狂的なファンに支えられたカープは、チーム打率、本塁打、盗塁、防御率でリーグトップをマークし、本拠地で47勝18敗1分と圧倒的な強さを見せつけた。

 カープの底力をまざまざと見せつけ、手にした25年ぶりの歓喜。次なる目標である32年ぶりの日本一、そして地元での胴上げに向け、カープは新たな戦いへと挑んでいく。

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