オリックス・金子千尋「846球」に込められた今季に懸ける思い (3ページ目)

  • 波佐間崇晃●文 text by Hazama Takaaki
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 846球−−−−これは今シーズン、金子がここまで投げてきたトータルの球数だ。1試合平均すると、120.8球。昨年の1試合平均が93.75球だったことを考えると、その数字は今年に懸けるエースの思いを感じさせる。

 金子にとって5月6日の試合は、前回の初勝利から中5日での登板だった。金子の中5日は、昨年は一度もなく、熾烈な優勝争いを繰り広げるなかでの登板となった2014年9月30日までさかのぼる。

 絶対的なエースとして君臨した2年前の姿を取り戻すことができるのか。いや、それを超すような圧巻のピッチングを見せてくれるのか。ようやく本来の姿を取り戻した金子、そしてオリックスに大注目である。

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