「分類不能の強打者」山田哲人の恐ろしさを、ライバルたちが証言

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 5月2日の時点で、セ・リーグ本塁打王争いは、山田哲人(ヤクルト)とエルドレッド(広島)が10本で1位タイ。1本差でビシエド(中日)とゴメス(阪神)が追う展開となっている。そのなかで、どうしても気になるのが山田だ。筋骨隆々の外国人と違い、山田は心細くなるほどの体のサイズで、しかもまだ23歳。昨年、セ・リーグの本塁打王を獲得しているとはいえ、なぜここまでホームランを打てるのだろうか。そんな山田にライバルたちは何を考え、どう対策を立てているのだろうか。

現在、セ・リーグトップタイの10本塁打を放っている山田哲人現在、セ・リーグトップタイの10本塁打を放っている山田哲人

三浦大輔(DeNA/投手)

「山田を見ていると、ホームランは力だけじゃないってことですよね。体のサイズと力だけでボールを飛ばせるなら、もっと打てる人もいるはずなのにそうではない。山田は力だけじゃない何を持っているんじゃないですか。それが何かはわからないです」

 球界最年長投手はそう話すと、苦笑いを見せた。

「話せる範囲で言うと、リストが強いと思います。なにより、山田のすごいところは、全部揃っていることなんですよ(笑)。走ることもできるし、守ることもできる。そこがずば抜けている。塁に出すと、足がありますからね」

1 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る