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新巨人打線の核、ギャレット&クルーズそれぞれの「日本人師匠」 (2ページ目)

  • 深海正●文 text by Fukami Tadashi
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 一方、昨年までロッテに在籍し、華麗な守備とともに勝負強いバッティングを見せてきた5番のクルーズも、打線のキーポイントになる打者だ。クルーズの調子が落ちれば、相手バッテリーは一発のあるギャレットとまともに勝負せず、四球を頭に置きながらボール気味の球で攻めてくる。それを4番打者が強引に打ちにいくようになれば、ともに不調に陥り、悪循環にはまってしまう。連鎖反応のように、揃って中軸が打てなくなることはよくある光景だ。

 そのクルーズもギャレットと同じく、うまくスタートを切った。開幕2戦目となった3月26日のヤクルト戦(東京ドーム)では、3ランを含む3安打。「キャンプからしっかり調整できたので、自分のタイミングで打てている」と手応えを口にした。その後、4試合連続無安打と苦しんだが、全体練習前に早出特打で修正を図るなど、責任感の強さ、真摯な姿勢がにじみ出ていた。ここまで(4月11日現在)、2本塁打、9打点はまずまずの成績と言っていいだろう。

 じつはふたりは、2009年にもMLBのピッツバーグ・パイレーツでチームメイトだった。ギャレットは「グラウンド以外でも時間を過ごすいい仲間だった」と言い、当時から結束力が強かったことをうかがわせた。以前からつながりが深いだけに、日本球界では先輩のクルーズがギャレットを公私にわたってサポートし、助言を送っている。

 ギャレットがクルーズからもらったアドバイスのひとつを教えてくれた。

「『(日本の投手は)なかなかストライクで勝負してこない。ボール球が多い。とにかく、ボール球を振らないように、辛抱強く、打てる球が来るのを待つように』と言われた」

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