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「大谷翔平はチャップマン級だ!」。ライバルが語る、今季の二刀流 (4ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 前出の大野も「真っすぐが大谷の原点ですので、それを生かしながらのピッチングになります。勝負どころで大事なのは真っすぐですから」と話した。

「ただ、僕は“球速”に重きを置いていません。子どもの野球ではありませんからね。相手が真っすぐに対応してくるなかで、その真っすぐをどれだけ速く見せられるのか。165キロよりも158キロのほうが速く見えることもある。それが僕らの仕事ですし、それが“ピッチング”だと思います。スピードの見せ方は企業秘密ですが、大谷もうまくなっています」

 そして大野に「大谷投手がさらなる高みに到達するために何が必要か」と聞くと、こんな答えが返ってきた。

「1年を通して防御率1点台を目指し、そのためには安定感が必要です。ダルビッシュのときは、相手チームが戦う前から『今日は負けだ』と認めるようなところがありました。そうなれば自分たちも『アイツが投げるから今日は勝てる』と気持ちの面で有利に働きます。大谷にはその域に近づいてほしい。それができれば、今でもスケールの大きいピッチャーですが、もっともっと大きくなれる」

 大谷の今季2度目の登板は4月1日、昨シーズン大の苦手としていたソフトバンクだった。結果は6回を投げ5安打1失点と好投したが、勝敗はつかなかった。

「大谷くんとの対戦にはロマンを感じます」

 2年前、ソフトバンクの内川聖一はこのように語っていたが、今シーズンの初対戦を終え、率直な感想を聞いた。

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