「中継ぎのスペシャリスト」谷元圭介を侍ジャパンの秘密兵器に!

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • スポルティーバ●写真 photo by Sportiva

 侍ジャパンが強化試合で台湾に連勝した。

 新たにピッチングコーチに就任した権藤博と斎藤隆の"元ベイスターズ優勝師弟コンビ"がベンチとブルペンでリリーフ陣をコントロール。プレミア12で泣かされた中継ぎの専門職を3人、新たにメンバーに加え、第4回WBCへ向けて、投手陣としての戦う形を整えた。

昨シーズン、チーム最多の61試合に登板した谷元圭介昨シーズン、チーム最多の61試合に登板した谷元圭介

 今回、新たに選ばれた中継ぎは、スワローズのサイドハンド、秋吉亮。ホークスの豪腕、森唯斗、そしてジャイアンツの左腕、戸根千明の3人。彼らは台湾戦で 持ち味を発揮し、好投した。しかし、あえて"残念ながら"と書くが、今回の強化試合では、残念ながら3人ともイニング頭からの登板となったことで、プレミア12で浮き彫りになった課題をクリアするには至らなかった。

 侍ジャパンに中継ぎが必要だという声が沸き上がったのは、プレミア12の準決勝、韓国戦の9回表、イニングをまたいでマウンドへ上がった"セットアッパー"の則本昂大がランナーをためてから、抑えの松井裕樹を投入する羽目になった継投が問題になったからだ。プレミア12の侍ジャパンには、緊迫した展開の終盤、ランナーを背負った場面でマウンドに上がることに慣れている中継ぎがいなかった。選ばれていたのは、先発とクローザーだけで、中継ぎのスペシャリストがいなかったのだ。

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