阪神・岩田稔、いらん子扱いから「アイツやりよる」と思わせたい (3ページ目)

  • 岡部充代●文 text by Okabe Mitsuyo
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

―― 岩田投手の投球フォームは独特ですが、球速が出ないなかでどう勝負するかを考えた結果なのでしょうか。

「僕は自分の体の可動域とか、動ける範囲を分かっているんで。能見(篤史)さんみたいにしなやかな動きはできないですし、タイプも違う。自分を理解した上でああいうフォームになってきました」

―― プロ10年目だった昨シーズンは自己最多のイニング数(170回1/3)を投げましたが、8勝10敗と負け越し。勝敗は打線との兼ね合いもありますが、そのあたりもふまえて、どのようなシーズンだったと思いますか。

「ケガがなかったんで、それだけはプラスでした。イニングも消化できましたし、自信にはなりました」

―― 10年の間にはケガもあって、2ケタ勝利に届いたのは08年だけです(10勝10敗)。節目の数字としてよく取り上げられますが、岩田投手自身はどのようにとらえていますか。

「勝てるならなんぼでも勝ちたいですよ。そのほうが給料も上がりますし。ただ、思うようにはいかない。なかなかかみ合わないですね。2ケタまでもう少しのところで、いつもかみ合わなくなるんです」

―― あと1勝、あと2勝というところで、好投しても打線の援護がない試合が続く印象があります。

「結構ええ感じやのにっていう試合が4試合か5試合くらい続くんですよね。ただ、自分は抑え続けるしかないんで」

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