2016.02.24

ロッテ成田、楽天・森ほか。キャンプのブルペンで見た「凄い球」

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • スポルティーバ●写真 photo by Sportiva

 プロ野球の春季キャンプを巡っていると、たとえ調整の段階でも今季の活躍が予期できる、能力の高い選手を目にすることがある。特にブルペンでは、「なぜこの選手が今まで一軍で活躍できなかったのか?」と不思議に思うようなボールを投げ込む投手も多い。そこで、春季キャンプのブルペンで目を引いた投手たちを紹介したい。

秋田商のエースとして出場した昨夏の甲子園でチームをベスト8に導いた成田翔

 楽天は一軍キャンプにイキのいい若手投手が多く、連日ブルペンで捕手のミットが快音を響かせていた。4年目左腕の森雄大、3年目左腕の濱矢廣大、3年目右腕の古川侑利が目立っていたが、特に高く期待されているのは2012年に広島との競合の末にドラフト1位で獲得した森だろう。

「年間を通して戦えるように、オフから体重を増やしてキャンプに臨んでいます。ウエートトレーニングを積んで、12月に福岡に帰ってもタンパク質を摂って、6キロ増やしました。真っすぐの質を上げることを追求しています」

 本人がそう語るように、以前よりも厚みを増した体に今季にかける意気込みが伝わってくる。ここまでの一軍実績は、2014年に挙げた2勝のみ。やや引っかかりを感じるクセのあるテイクバックだが、はまった時のストレートは十分に一軍クラス。ブルペンでも凄みのあるボールを投げ込んでいた。

 楽天の塚田秀典ブルペン捕手は森について「素晴らしいボールを投げますよ」と潜在能力の高さを認めつつも、「いいボールはあるのだけれど、まだ10球中3球くらい。これが10球中8球は来ないと、一軍では通用しないでしょう」と課題も口にしていた。その点は森自身も自覚している。