OB藪恵壹がズバリ言う。「超変革」金本タイガースの期待と弱点

  • 元永知宏●取材・文 text by Tomohiro Motonaga
  • photo by Kyodo News

 2005年にセ・リーグを制して以来、10年も優勝から遠ざかっている阪神タイガース。しかし、今年は金本知憲新監督を迎え、ペナント奪回、1985年以来の日本一を狙っている。03年に、金本監督とともにタイガースの18年ぶりのリーグ優勝に貢献した藪恵壹氏が、阪神OBとして、そしてプロ野球解説者の目で今シーズンの猛虎の戦いを厳しく分析する。

キャンプのリレー競走で走者を妨害指導(?)する金本監督。雰囲気は明るいキャンプのリレー競走で走者を妨害指導(?)する金本監督。雰囲気は明るい―― 球団創設80周年を迎えた昨シーズンの阪神タイガースは3位。和田豊監督が退任し、03年と05年のリーグ優勝時にタイガースをけん引した「アニキ」が監督になって戻ってきました。

 1980年以降、阪神の新監督(初就任)として1年目にAクラス入りしたのは、82年の安藤統男さんだけ(3位)。不吉なデータを出してファンの盛り上がりに水を差すようですが、歴史を振り返ると厳しいと言わざるをえません。阪神の監督1年目は、名将と呼ばれた野村克也さんも6位(99年)、星野仙一さんも4位(02年)でした。星野さんが優勝を飾った翌年(04年)監督に就任した岡田彰布さんも4位に沈みました。それだけ、就任1年目からいい結果を残すのは難しい。

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