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【12球団分析・広島編】マエケンロスより深刻。リリーフをどうする? (2ページ目)

  • 前原淳●文 text by Maehara Jun
  • 小池義弘●写真 photo by Koike Yoshihiro

 その一方で、昨季51試合に登板し21ホールドの大瀬良が先発復帰することで懸念されるのが中継ぎ陣だ。29セーブを挙げた中﨑翔太は健在だが、ほかが決まっていない。

 そんな中、「勝利の方程式」の一角として期待されているのがジャクソン。身長185センチから投げ下ろす最速155キロのストレートが魅力の右腕で、縦と横のスライダーを使い分ける。昨年はパドレス傘下の3Aで中継ぎとして48試合に登板して3勝3敗14セーブ、防御率2.54の成績を残し、9月にメジャー昇格を果たした。クイックやけん制など細かい技術面で不安が残るが、年々成長している28歳の右腕が外国人の育成にも長けた広島でさらなる進化を遂げる可能性は十分にある。

 このふたりに続くのが、1シーズンを投げ抜いた経験のある今村猛と中田廉だ。昨シーズンの今村はようやく球に本来のキレが戻りつつあったが、首脳陣の信頼を勝ち取るところまではいかず、思うように登板機会が巡ってこなかった。信頼を回復して再びマウンドで躍動する姿が見られるのか注目したい。

 中田は、一昨年66試合に登板したが、ケガもあり昨年はわずか3試合の登板に終わった。中田自身も今季にかける思いは強く、オフに肉体改造を敢行。体脂肪を7%まで絞り、キャンプに挑む。

 そしてもうひとり期待したいのが、新人の岡田だ。ドラフト直後は先発候補と見られていたが、リリーフの適性もあるということで中継ぎでの起用が濃厚となった。チームとしても昨年「勝利の方程式」を確立できなかった反省があり、なんとしてもリリーフ陣を強化したいという思いが強い。

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