現役選手が語る「高卒2年目、西武・森友哉の衝撃」 (4ページ目)
―― 西武の森選手を見て、どんな印象を持たれましたか。
「えげつないですね(笑)。あれだけ豪快にスイングして、しっかり結果を残している。持っているモノが違う感じですね。あと、今シーズンはプロの雰囲気になれてきたというのはあると思います」
ロッテの堀幸一打撃コーチは、「雰囲気に呑まれず、堂々としていますよね。僕が入団2年目の時は、ドキドキしながらやっていました」と言って笑った。
「気持ちよくフルスイングしてきますよね。しかも、ただフルスイングしているわけじゃなく、変化球にもタイミングを合わせて振ってくる。バットを振るということに関しては、高卒2年目のレベルではありません。しっかり自分の型というのが完成されています」
そして森のすごさを思い知らされたのが、5月9日の試合の第2打席。森はロッテの左腕・古谷拓哉を相手に13球粘った末に三塁内野安打を放ったのだが、その攻防が凄まじかった。
バッテリーの組み立てはインコース中心に見えた。1ボール2ストライクから5球目のインコース寄りの緩い変化球をファウル。6球目はアウトコースの球をファウル。7球目はインコース膝元の球をファウル。8球目もインコースの球をファウル。9球目はインコースに抜いた変化球だったが、これもファウル。その後もインコース、アウトコース、さらに高低差をつけながら攻められるもすべて振りにいってファウルにした。そして13球目、外に沈んでいく変化球を内野安打にしたのだった。
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