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阪神・松田遼馬「もうベテランに頼っていられない」 (2ページ目)

  • 岡部充代●文 text by Okabe Mitsuyo
  • 横山雅樹●写真 photo by Yokoyama Masaki

―― 教えてもらうということでいえば、1月は大先輩の福原忍投手と一緒に自主トレをしています。

「フォームのこともいろいろ教えてもらっていますし、福原さんがどういう考えで投げているのかも教えてもらっています。それが自分に合うかどうかはやってみないと分からないですけど、そういう考えを聞ける機会はシーズンでもあまりないので、本当に大事にしていきたいなと思っています」

―― 福原投手も肩を手術したことがありますが、体のケアや肩周りの強化についても教えてもらっているのでしょうか。

「それはケガをした時に話を聞いていたので、今はピッチングフォームとか、どういうふうに考えて1年間やっているのかというようなことを聞いています」

―― 一昨年、夏場に一軍で活躍しましたが、手応えを感じることはできましたか。

「多少ですけど。そんなに早く一軍に行けるとは思っていなかったですし、上がるときには自分の力がどれだけあるかを試そうという気持ちでいたんですけど、結構、多く投げられたので、この先、やれるんじゃないかなというか、やってやろうという気持ちにはなりましたね」

―― 入団の時、何年目で一軍に上がるといった青写真は描いていましたか。

「ドラフト5位というのもあったので、そんなに早く上がるイメージは本当にしていなくて、プロの世界で自分がどれだけ通用するか、一生懸命やって、ダメだったときは違うことをやろうかな、というくらいの感じでした」

―― ダメだった時のことまで考えていたのですか。

「高卒なので、結果が出なくても(球団に)待ってもらえるのは5年くらいじゃないですか。だから5年、一生懸命やって、ダメだったらダメで違うことをやろうかな、という感じでプロに入ってきましたね」

―― プロ入りの時は「藤川球児投手(現・レンジャーズ)のように、分かっていても打てないストレートを投げたい」と言っていましたが、一軍を経験した今、目指す投手像は変わりましたか。

「球児さんみたいな投手になりたいという目標は変わりません。日本で見ていた時から真っすぐでドンドン押されていて、本当にそういうピッチャーが理想でした。でも、プロに入って、福原さんであったり、いろんな人が本当に凄いなと感じたので、今は誰かひとりというより、いろんなピッチャーのいいところを取り入れたいなと思っています」

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