プロ野球選手100人「人生を変えたスポーツ漫画」 (5ページ目)
【楽天編】
藤田一也(32歳)
「僕の世代は『SLAM DUNK』」ですね。それでバスケ自体を好きにはならなかったですけど。読み始めたのは小学生のとき。主人公がど真面目でなく、やんちゃなとこがあって、喧嘩もありで。僕も小さいころはやんちゃな部分が多かったですから。そんな主人公が、だんだんスポーツにのめり込んでいって、バスケ愛にまで発展する。そこが自分の中でハマった。僕も小中高となるにつれ、ど真面目になっていったんで。それがSLAM DUNKの影響かは、自分でもわからないですけど。
大人となった今、安西先生の存在の大きさがわかってきましたね。選手たちを支える懐の深さ。人柄がいいですよね。やっぱり、現実の世界でも監督や恩師の影響は大きいんですよ」
斎藤隆(44歳)
「野球では王道の『ドカベン』に、『アパッチ野球軍』(※17)。どっちも楽しく読みましたが、僕にとっては『あしたのジョー』(※18)にかなう漫画はないですね。矢吹丈はいつも挑戦者で、今でも対戦相手を見れば、ストーリーが一気に蘇ります。丈はいつでも、泪橋を渡ってリングへ向かい、リングを降りれば、泪橋に戻ってくる。その風景が好きでしたね。最後のホセ・メンドーサ戦のあとは泪橋には戻れなかったんですが。あしたのジョーは今でも大事にしています。実際に単行本やDVDを持っていないのですが、僕の気持ちの中で大切にしているんです。
もちろん矢吹丈が一番好きです。自分は丈のように恵まれない環境の中で育ったわけではなかったので、丈のような生き方はできなかったんですが。その生き様は本当にかっこいいですよね」
岡島豪郎(24歳)
「『SLAM DUNK』。好きなキャラクターは三井寿!」
牧田明久(32歳)
「『4P田中くん』ですね。正式なタイトルは4番ピッチャー田中くんなんです。知らない人多いですよね。ボブどん、懐かしいですね。ボブ牧田。やっぱり同じ苗字なので、読んだのが子供のときなので『おっ』となりますよね(笑)。あれ、外国人だったのかな。ハーフなんですか。
でも、好きなキャラは球児です。最初は野球がすごく下手なんです。それを『1%の才能しかなくたって、99%の努力があれば、補えるだす』ってセリフがあって。子供のときに読んで感動しましたよね。あー、なんか忘れてしまったことが多いなあ。もう一回読んでみたくなってきました。よし、また全巻揃えることにします(笑)」
西田哲朗(22歳)
「『SLAM DUNK』が一番、影響を受けてます。登場人物のひとりひとりに特徴があって、いろんな人間性を知ることができた。特に惹かれたのはキャプテン(赤木剛憲)の存在の大きさですね。そう強いチームでなくても、キャプテンが強いリーダーシップを発揮すればチームがまとまり強くなれる。自分は高校(関大一)のときにキャプテンをしていましたが、ああいうところは大事やなって影響を受けました。今のチームもそうです。嶋さんの存在があるだけで、チームが安心するというか。いいチームになれる。だから去年の日本一もあったと思います。
好きなのは桜木花道です。身体能力があって、人間的にも魅力があり、その成長ぶりを見ていくのが楽しかったですね」
福山博之(25歳)
「やっぱり『SLAM DUNK』です。小学生のときに出会って、今も読み返すことがあります。すべてを諦めないところが好きでした。印象に残っているのは、安西先生の『あきらめたら、そこで試合終了ですよ…』のような名言の数々ですね。あとは三井選手が3ポイントシュートを打つ前に『静かにしろい。この音が・・・オレを甦らせる。何度でもよ』でしたかね。
好きな登場人物は水戸洋平です。花道の親友で、彼が頑張っている姿を影で支える。そいうのを見るとこれがホンマの友情なのだなあと思いました」
松井稼頭央(38歳)
「『キャプテン』かな。レンタルビデオで借りて何回も見ましたね。心にグッとくるもんがあるんですよね。谷口くんが、青葉学院中から来て、練習して練習して上手くなっていくストーリーとか、弱いチーム(墨谷二中)がその青葉に向かっていくストーリーがグッとくるんですよ。
やっぱり、谷口くん、イガラシくんが印象に残っていますよね。そして、丸井くんも。丸井くんは谷口くんやイガラシくんほど野球が上手くないのですが、キャプテンとしてチームを支えていく中で、試合に出ても活躍もするようになりましたし」
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