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もうセ・リーグに日本人の本塁打王は現れないのか? (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya

 ここで過去5年間のセ・パ両リーグの日本人選手の本塁打率を調べてみると、次のような数字が出た。

2009年 セ・リーグ=73.7% パ・リーグ=77.0%
2010年 セ・リーグ=67.0% パ・リーグ=78.2%
2011年 セ・リーグ=70.0% パ・リーグ=78.0%
2012年 セ・リーグ=68.7% パ・リーグ=78.5%
2013年 セ・リーグ=65.4% パ・リーグ=69.3%

 平均すると、セ・リーグが69.0%、パ・リーグが76.2%となる。日本人でもホームランが打ちやすいセ・リーグの狭い球場にもかかわらず、5年間の平均で7ポイント以上もセ・リーグはパ・リーグを下回っている。2010年、2012年に至っては10ポイント前後の開きがある。いずれにしても、セ・リーグは外国人、パ・リーグは日本人の活躍が目立っていることは明らかだ。

 この背景にあるのは何か? 今シーズン限りでユニフォームを脱いだ山崎武司氏の見方はこうだ。山崎氏は中日、オリックス、楽天でプレイし、25年の現役生活で404本の本塁打を積み重ねた。また、史上3人目となる両リーグでの本塁打王も経験している。

「これまで何人もの選手を見てきましたが、僕の彼らに対する印象は怠け者が多いということ。でも、ラミレスやブランコ、バレンティンは練習もしっかりしていますし、何より研究熱心。これまでの外国人とは違う印象を持っています。パワーもあるし、技術もしっかりしている。そんな彼らに日本人選手が追いつくのは並大抵のことではありません」

 とはいえ、かつて2年連続で本塁打王を獲得した村田修一(巨人)などは、30~40本を打つポテンシャルは十分にあると思うのだが......。

「本拠地が東京ドームだし、チャンスは十分にあると思います。ただ彼に関しては、巨人に入ってからバッティングのスタイルが変わってしまった。常勝チームで中軸を打つ者の宿命か、確実性を求めるバッティングになってしまいました。元のスタイルに戻せば、40本の可能性は十分あると思います」

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