【プロ野球】5位まで5ゲーム差。パ・リーグの混戦は9月まで続く (2ページ目)

  • 阿部珠樹●文 text by Abe tamaki
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

首位のロッテから5位ソフトバンクまでは5ゲーム差。最下位のオリックスにもまだチャンスはあると野田浩司氏は言う首位のロッテから5位ソフトバンクまでは5ゲーム差。最下位のオリックスにもまだチャンスはあると野田浩司氏は言う 投手陣に不安を抱えるのは2位のファイターズも同様だ。特に、これまでゲーム終盤を支えてきた増井浩俊、宮西尚生らのリリーフ陣に疲れが見えるようになり、武田久もケガの影響もあってなのか、かつてのような安定感がない。

「ダルビッシュが抜けて、もともと投手力に不安のあった日本ハムだけど、これまでは打線がカバーしてきた。しかし、7月に入り打線は下降気味。接戦が続くと投手陣はさらに厳しい状況に追い込まれるでしょうね」(野田氏)

 一方、現在3位のイーグルスは、交流戦あたりから高卒ルーキーの釜田佳直、2年目の美馬学がローテーションに加わり、先発に厚みが増した。ただ、「ふたりが本当の意味で戦力になれるかどうかはこれから」と語るのは牛島和彦氏だ。

「交流戦の時は怖いもの知らずで投げて、うまくいった部分がある。これからは研究もされてくるだろうし、その中でどんなピッチングができるのか。そこで勝ち星を増やすようだと、楽天は面白い存在になる」

 そして、ここにきて調子を上げてきたのがライオンズ。中島裕之がオールスターをはさんで4試合連続猛打賞を記録するなど、打線の調子はいい。しかし、西武も課題は投手陣だ。野球評論家の堀幸一氏は次のように語る。

「西武は開幕当初からリリーフが問題だった。そこに涌井(秀章)がクローザーとして入り、ようやく形というのができてきた。まだ絶対的な存在というわけではないけど、徐々にクローザーらしくなってきたのも事実。ただ、経験が浅いので2、3回続けて失敗した時にどうか。その時に渡辺監督がどんな判断をするかも重要になってくる」

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