【プロ野球】5位まで5ゲーム差。パ・リーグの混戦は9月まで続く
シーズン途中からクローザーに抜擢された涌井秀章 オールスターも終わり、折り返し点を過ぎたというのに、今年のパ・リーグはなかなか先が読めてこない。1位から5位までが5ゲームの間にひしめいている上に、脱落しそうに見えたバファローズも好調を続けている李大浩に加え、ケガで戦列を離れていたT-岡田が復帰し、上昇ムードが高まってきた。野球評論家の野田浩司氏はまだまだバファローズにもチャンスがあるという。
「昨年日本一のホークスは先発3枚が欠けた穴を埋め切れていないし、ファイターズもダルビッシュが抜け、大事な試合を任せられる絶対的エースがいない。他のチームも決め手に欠ける。これからは連戦も多くなるし、より投手の負担も大きくなってくる。そうなると攻撃力のあるバファローズも上位争いに加わる可能性は十分にあります」
春先から好調を維持してきたマリーンズ、ファイターズだが、ここにきて勢いに陰りが見え、その一方でイーグルス、ライオンズに上昇の気配がある。この上下シャッフルが混戦を生んでいる。
マリーンズはチームを牽引してきた大卒ルーキー投手3人のうち、藤岡貴裕、中後悠平のふたりがファームに落ちて調整中。
「藤岡は、春先はよかったけど、どこかで疲れが出るだろうと思っていた」
そう指摘するのは山田久志氏だ。
「まだシーズン通して働いたことがないからね。ただ、大卒だから、ある程度は自分で修正できると思っていたんだが......。またローテーションに復帰するためには、コーチが的確にケアしてあげる必要がある。もうひとりのルーキー益田(直也)も勢いはあるけど、上半身に頼りすぎた投げ方をしているし、これでは疲れが抜け切らない。夏場は苦労すると思うよ」
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