2012.07.25

【プロ野球】1勝23敗。独走・巨人に大きな弱点あり!

  • 阿部珠樹●文 text by Abe Tamaki
  • photo by Nikkan sports

シーズン途中から広島のクローザーを任され、安定した成績を残しているミコライオ 交流戦でセ・リーグのチームとして初の優勝を飾ったジャイアンツ。交流戦後も10勝5敗3分と好調をキープし、前半戦を47勝27敗8分で終え、2位ドラゴンズに4.5ゲーム差をつけた。チーム打率.250はスワローズの.255に次ぐ2位。チーム防御率2.21はドラゴンズの2.52を大きく引き離し断トツのトップ。投打とも大きな不安材料は見当たらず、これまま突っ走りそうな雰囲気だ。はたしてジャイアンツの独走はこのまま続くのか、それともストップをかけるチームは現れるのか。

「前半戦貯金20の巨人ですが、このほとんどが交流戦と阪神戦で挙げたものです。ヤクルトには負け越しているし、広島とも5割。つまりセ・リーグのチーム相手に圧倒的な力で勝っているわけではありません。直接対決もまだ多く残っているし、他のチームも巻き返すチャンスは十分あると思います」

 そう語るのは、セ・リーグのある球団のスコアラーだ。確かに、前半戦のヤクルトとの戦いを振り返っても、3月30日の開幕戦では石川雅規にあわやノーヒット・ノーランの快投を演じられ、翌日は3-0とリードしながら終盤に逆転を許して敗戦。さらに4月21日の試合では赤川克紀に完封されるなど、投打ともヤクルトに力負けしている感は否めない。プロ野球評論家の山田久志氏は次のように分析する。

「投手陣の頑張りもあるけど、やはり打線の力が大きい。ヤクルトは一発が打てる打者もいるし、小技の利く選手も多い。とにかく攻撃のバリエーションが豊富で、どんな展開になっても勝負できる強みがある。それに外国人の力が大きい。バレンティンに加えてミレッジも調子が上がってきて、ふたりが完全に攻撃の軸になってきている」

 好調な背景に首脳陣の巧みな外国人操縦法があるという。

「5月にバレンティンを二軍に落としたことがあった。調子が悪いのもあったが、ベンチでツイッターをするなど、試合に臨む姿勢も問題があったので、思い切って降格させた。去年の本塁打王になかなかああいうことはできない。バレンティンもそういう首脳陣の考えをよく理解して立ち直った。きっとコミュニケーションがしっかり取れているのだろう」