【プロ野球】ホールトンは巨人で活躍できるのか?『国内移籍』助っ人の現実 (4ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 益田佑一●写真 photo by Masuda Yuichi

 期待通りに活躍する選手もいるが、思うような活躍ができずに去った選手もいる。また、グライシンガーやクルーンのように移籍1年目は結果を残すも、2年目以降から徐々に成績を落としていく選手もいる。前の球団での好成績が偶然なのか必然なのか、その見極め方に甘さがあったのかもしれない。あるいは、意外にわがままだったり、潜在的に故障を抱えていたりといった目に見えない問題点を見過ごしていたのかもしれない。これだけの好成績を収めた外国人を前球団が放出するのだから、それなりの理由があったはずだ。もちろん、提示した好条件で気の緩みが……ということも考えられる。

 また、球団関係者が言うには、以下のような理由もあるようだ。

「当然、彼らもいい成績を残してさらに大きな契約をしたいし、メジャーへの足がかりにしたい選手もいる。それでも思うように力を発揮できない理由は、巨人という球団の特異性でしょう。アメリカでいえばヤンキースですから。規律も注目度も他球団とはまるで違う。それに、好条件で迎えられれば、外国人は自分のポジションが約束されていると考えるけど、実際には競争です。当然と言えば当然でも、極端に言えば2、3試合調子が悪いと周りの空気がおかしくなり、試合にも使われなくもなる。本人たちにすればあれだけの条件で呼ばれたのに……という思いがあるから、さらに調子を崩していくということもあるでしょう。巨人ならでは難しさがあるということです」(球団関係者)

 そういった意味では、巨人の置かれた環境、巨人ブランドをどこまで理解できるかといったあたりにも、ホールトンの活躍のカギがあるのかもしれない。

 はたして今季、高額選手は高額選手なりの、格安選手は格安選手なりの、高いコストパフォーマンスを発揮し、勝利に貢献するのはどの外国人選手なのか、シビアな目線で注目してみるのも悪くない。

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