【プロ野球】菊池雄星、筒香嘉智、今宮健太......今季のキーワードは『高卒3年目』

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

昨年4勝を挙げ、今季は先発ローテーション入りの期待がかかる菊池雄星昨年4勝を挙げ、今季は先発ローテーション入りの期待がかかる菊池雄星 メジャー12年目のシーズンに挑むイチロー(マリナーズ)、昨年の雪辱に燃える西岡剛(ツインズ)、メジャー経験者の城島健司(阪神)、松井稼頭央、岩村明憲(ともに楽天)石井一久(西武)、さらには今季から海を渡る岩隈久志、川崎宗則(ともにマリナーズ)...。日米球界を渡り歩く彼らの球歴を何気なく振り返ってみると、ある共通点に気づく。いずれも高卒入団で、揃って3年目のシーズンにターニングポイントといえる大きな活躍を見せ、スターダムを駆け上がったのだ。

 登録名を鈴木一朗から変更したイチローは3年目にレギュラーを掴み、130試合制だった当時、前人未踏のシーズン210安打を放った。また、ファームの本塁打記録を作るなど1年目から超高校級の打力を見せていた城島も守備面を徹底して鍛えられた3年目に正捕手の座を掴み、松井、川崎、西岡、岩村も3年目にレギュラーに定着した。

 投手陣でも、石井一が54試合に登板してヤクルトの貴重な戦力となったのも、岩隈が8勝をマークして先発ローテーション入りを果たしたのも、入団3年目だった。

 もちろん、1、2年目から大きな活躍をする選手もいれば、4、5年目で花開くケースも多くあるが、イチローらの前例に目が止まったのは、今季、大きな期待が寄せられる各球団の若手に高卒3年目の選手が揃っているからだ。

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