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【MLB】投手・大谷翔平はどう進化しているのか? 五十嵐亮太が語る新スタイルの全貌

  • 長谷川晶一●文 text by Hasegawa Shoichi

五十嵐亮太が語るMLB開幕戦の見どころ(前編)

 MLB開幕戦、ドジャース対カブス戦が3月18日に開幕する。なんといっても注目はドジャースの大谷翔平だろう。昨シーズンは打者に専念し、54本塁打、59盗塁の活躍で自身3度目のMVPを獲得。悲願のワールドシリーズも制した。そして今年は「二刀流」復活もあり、期待はさらに高まる。はたして今シーズン、大谷はどんな活躍を見せてくれるのか。アリゾナキャンプを取材に行った五十嵐亮太氏に話をうかがった。

今シーズン「二刀流」復活の期待がかかる大谷翔平 photo by Getty Images今シーズン「二刀流」復活の期待がかかる大谷翔平 photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る

【手術した左肩は順調に回復】

── さて、いよいよ3月18日のMLB開幕戦・ドジャース対カブス戦が間近に迫ってきました。五十嵐さんは2月末から3月初めにかけてアメリカ・アリゾナにキャンプ取材に行かれました。ドジャースもカブスも取材したとのことですが、まずは大谷翔平選手の現状について教えてください。

五十嵐 昨年オフに左肩の手術をしたので、このキャンプは「リハビリもやりながら調整をする」というところもあって、チームの全体練習メニューに名前が入ってないこともありました。チームとしても、「極力休ませながら」という感じで、基本的に調整に関しては、「ある程度は本人にまかせる」というスタンスでしたね。これは本人の意思なのか、チームの方針なのかはわからないですけれど、今年はシーズンを通してこのスタンスでやっていくのだと思います。

── まずはバッティングについて伺います。実戦初戦となるエンゼルスとのオープン戦初回の初打席、いきなり花巻東高校の先輩である菊池雄星投手から先頭打者ホームランを放つ、幸先のいいスタートを切りました。

五十嵐 バッティングに関しては、「左肩を手術したので、スイングの際の外旋のときに違和感がある」という話をしていました。でも、いきなりホームランも出たし、スイングについても、「しっかり空振りできて大丈夫だった」と言っていたので、心配はないと思いますね。ただ、そうは言っても「まだ違和感はある」ということなので、自分本来の理想的なスイングとの間には若干の誤差が生まれている可能性はあります。それがなくなってくると、さらに本来のバッティングができるようになる。そう思いますね。

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著者プロフィール

  • 長谷川晶一

    長谷川晶一 (はせがわ・しょういち)

    1970年5月13日生まれ。早稲田大学商学部卒。出版社勤務を経て2003年にノンフィクションライターとなり、主に野球を中心に活動を続ける。05年よりプロ野球12球団すべてのファンクラブに入会し続ける、世界でただひとりの「12球団ファンクラブ評論家(R)」。主な著書に、『詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間 完全版』(双葉文庫)、『基本は、真っ直ぐ──石川雅規42歳の肖像』(ベースボール・マガジン社)、『いつも、気づけば神宮に 東京ヤクルトスワローズ「9つの系譜」』(集英社)、『中野ブロードウェイ物語』(亜紀書房)、『名将前夜 生涯一監督・野村克也の原点』(KADOKAWA)ほか多数。近刊は『大阪偕星学園キムチ部 素人高校生が漬物で全国制覇した成長の記録』(KADOKAWA)。日本文藝家協会会員。

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