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【MLB】投手・大谷翔平はどう進化しているのか? 五十嵐亮太が語る新スタイルの全貌 (4ページ目)

  • 長谷川晶一●文 text by Hasegawa Shoichi

── 大谷選手はどのように答えたんですか?

五十嵐 僕の質問に対して、「手術前はストレートの球速が93マイル(約154.5キロ)ぐらいだった。でも手術をしたのは、やっぱり強いボールが投げたいから」ということでした。だから、やっぱり大谷選手は今でも「速いボールを投げたい」「自分の持っている最大出力を出したい」という気持ちは強いのだと思いますね。だけど、そのスタイルのままではやっぱりケガにつながる可能性が高くなる。だから、先ほど話した「ツーシーム、カットボールをどう使っていくかっていうのが、今年のポイントになるのかな」と感じました。

── まだ具体的なスケジュールは決定していませんが、ピッチャーとしての復活、復帰のタイミングはいつ頃になりそうな感じでしょうか?

五十嵐 デーブ・ロバーツ監督の話では、「5月をめどにしている」とか、最近では「5月の復帰は難しいかも?」という話もありますが、順調にいけば4月下旬、遅くても5月中なのかなと。いずれにしてもそんなに焦る必要もないので、じっくりと万全の状態でマウンドに戻ってきてほしいと思いますね。

つづく


五十嵐亮太(いがらし・りょうた)/1979年5月28日、北海道生まれ。千葉・敬愛学園から97年ドラフト2位でヤクルトに入団。プロ2年目の99年にリリーフとして頭角を現し、一軍に定着。04年はクローザーとして37セーブを挙げ、最優秀救援投手賞のタイトルを獲得。09年オフにメジャー挑戦を表明し、メッツと契約。12年はブルージェイズ、ヤンキースでプレーし、13年にソフトバンクと契約し日本球界復帰。18年オフに戦力外となるも、ヤクルトと契約。19年は45試合に登板したが、20年10月に現役引退を表明。現在は解説者として活躍している。

著者プロフィール

  • 長谷川晶一

    長谷川晶一 (はせがわ・しょういち)

    1970年5月13日生まれ。早稲田大学商学部卒。出版社勤務を経て2003年にノンフィクションライターとなり、主に野球を中心に活動を続ける。05年よりプロ野球12球団すべてのファンクラブに入会し続ける、世界でただひとりの「12球団ファンクラブ評論家(R)」。主な著書に、『詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間 完全版』(双葉文庫)、『基本は、真っ直ぐ──石川雅規42歳の肖像』(ベースボール・マガジン社)、『いつも、気づけば神宮に 東京ヤクルトスワローズ「9つの系譜」』(集英社)、『中野ブロードウェイ物語』(亜紀書房)、『名将前夜 生涯一監督・野村克也の原点』(KADOKAWA)ほか多数。近刊は『大阪偕星学園キムチ部 素人高校生が漬物で全国制覇した成長の記録』(KADOKAWA)。日本文藝家協会会員。

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