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藤浪晋太郎と契約してくれるメジャー球団はあるのか? バウアーのようにメキシカンリーグから復帰を探る道も (4ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

 2009年〜2010年の川上憲伸(当時ブレーブス)は、1年目が156.1イニングで防御率3.86、2年目は87.1イニングで防御率5.15だった。ただ、メジャーリーグ最初の2シーズンとも90イニング以上を投げた日本人投手10人のなかに、2年目の防御率が1年目より0.75以上悪化した例は皆無だ。

 2010年以降にデビューした投手4人の防御率は、2012年〜2013年のダルビッシュ有(当時テキサス・レンジャーズ/現サンディエゴ・パドレス)が3.90→2.83、2012年〜2013年の岩隈久志(当時シアトル・マリナーズ)が3.16→2.66、2014年〜2015年の田中将大(当時ニューヨーク・ヤンキース/現・読売ジャイアンツ)が2.77→3.51、2016年〜2017年の前田健太(当時ドジャース/現デトロイト・タイガース)は3.48→4.22と推移した。

 今永と山本の2年目の防御率は、田中や前田のように前年から0.74上昇しても、4.00未満の3.65と3.74にとどまる。ローテーションから外されるほど、高い防御率ではない。1年目と同水準であれば、最優秀防御率のタイトルやサイ・ヤング賞の可能性も出てくる。

(10)藤浪晋太郎と契約するメジャー球団は現れるのか?

 藤浪晋太郎はメジャーリーグ2年目を迎えることなく、2024年シーズンを終えた。ニューヨーク・メッツ傘下のマイナーリーグで33試合に登板し、36.1イニングで44奪三振と33与四球、防御率5.94。そしてオフにはFAとなった。

 その後、プエルトリコのウィンターリーグでプレーし、6試合に登板して20.2イニングで24奪三振と11与四球、防御率3.05を記録した。どちらのリーグでも奪三振率は10.40以上だが、与四球率は8.17と4.79だ。

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