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藤浪晋太郎と契約してくれるメジャー球団はあるのか? バウアーのようにメキシカンリーグから復帰を探る道も (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

(7)大谷翔平が三冠王を狙える可能性もある?

 ロサンゼルス・ドジャースに移籍した初年度の2024年、大谷翔平はナ・リーグ最多の54本塁打と130打点を記録した。打率.310は2位。首位打者のルイス・アラエス(マイアミ・マーリンズ→サンディエゴ・パドレス)との差は、わずか4厘しかなかった。

 アラエスは2022年と2023年も首位打者を獲得している。2022年のア・リーグは、打率.316のアラエス(当時ミネソタ・ツインズ)が1位となり、打率.311・62本塁打・131打点のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)が打率2位と二冠王に輝いた。

 2023年のナ・リーグは、打率.354のアラエス(当時マーリンズ)が1位、打率.283・54本塁打・139打点のマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)は打率12位と二冠王だった。2023年のオルソンはともかく、2022年のジャッジと2024年の大谷はアラエスに三冠王を阻まれたと言っていい。

 FAまであと1年のアラエスは、今オフか今夏にトレードで移籍するかもしれない。ア・リーグの球団へ移れば、ナ・リーグで首位打者を獲得することはない。ちなみに今オフにFAとなり、ア・リーグのヤンキースからナ・リーグのニューヨーク・メッツへ移ったフアン・ソトは、短縮シーズンの2020年に打率.351を記録して首位打者を獲得したが、過去3年の打率はいずれも.300未満だ。

 2024年の大谷は2番打者として開幕を迎え、ムーキー・ベッツが離脱した6月半ばから1番に移り、ベッツの復帰後も2番には戻らなかった。2025年の打順もシーズンを通して1番の可能性が高く、その場合、どの試合も最初の打席は無走者だが、それでも打点王は獲得できるだろう。というのも、2024年は2番としての出場時が6.78打席に1打点だったのに対し、1番の出場時は4.99打席/打点。後者のほうがハイペースで打点を挙げていたからだ。

 ドジャースの打線は、今年も強力だ。後ろにベッツとフレディ・フリーマンがいるので、フォアボールで歩かされることも少ない。大谷の敬遠四球は、2023年の21度から2024年は10度と半減した。

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