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藤浪晋太郎と契約してくれるメジャー球団はあるのか? バウアーのようにメキシカンリーグから復帰を探る道も (3ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

(8)次にメジャーリーガーとなる日本人は誰?

 千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希と同じく、阪神タイガースの青柳晃洋と中日ドラゴンズの小笠原慎之介もポスティングシステムを利用してメジャー挑戦を表明している。しかし佐々木と違って、彼らを迎え入れようとする具体的な球団名は報じられていない。

 その理由のひとつは、奪三振率の低さではないだろうか。青柳も小笠原も三振を多く奪う投手ではなく、2024年の奪三振率は5.20を下回った。ローテーション候補として計算するには、あまりにも低い数値だ。2024年にメジャーリーグで先発100イニング以上投げた115人のなかで、奪三振率6.10未満の投手はいなかった。

 一方、読売ジャイアンツからFAになった菅野智之は、ボルチモア・オリオールズと1年1300万ドルの契約を交わした。菅野の奪三振率も3年連続6.40未満と高くはないものの、実績は青柳と小笠原をしのぐ。

 菅野がこのままメジャー開幕を迎えた場合、オリオールズのローテーションには、ザック・エフリン、グレイソン・ロドリゲス、チャーリー・モートンの次に、菅野とディーン・クレーマーの名前が並びそうだ。ただ、元・東京ヤクルトスワローズのアルバート・スアレスをはじめ、ほかにも先発投手の候補はいる。

 しかも、オリオールズはFAとの契約あるいはトレードにより、さらに先発投手を加える可能性もある。たとえば、2024年にデトロイト・タイガースとロサンゼルス・ドジャースで投げたジャック・フレアティが加入すると、ローテーションの4枠は確定し、菅野は残る1枠を争うことになるだろう。

(9)ルーキーで活躍した今永昇太と山本由伸の2年目は?

 シカゴ・カブスの今永昇太は2024年、173.1イニングを投げてリーグ3位の防御率2.91を記録し、新人王とサイ・ヤング賞の投票では4位と5位にランクインした。

 同じくメジャーリーグ1年目だったドジャースの山本由伸は、3カ月近く離脱して90.0イニングにとどまったものの、最終的な防御率は3.00。今永とそう違わなかった。デビュー登板の1イニング5失点(自責点5)を除くと、あとの17登板は防御率2.53だ。

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